なんてさわやかな色なの!驚くほどに美しく糖度の高い柿

1200年も昔に弘法大師が伊勢で広く作る様にすすめたというお話があるほどに、蓮台寺柿は歴史が古く、伊勢の食文化の中でも非常に古いものとされています。
蓮台寺柿という名称については、300年ほど昔、伊勢市勢田町の鼓獄山蓮台寺という明治2年に廃寺となったお寺さんに因んでいるということなので、その当時からこの柿が作られていたということに間違いはなさそうです。

この蓮台寺柿は通常そのまま食べる事が出来ない渋柿で、渋抜きを行わないと頂くことができませんが、糖度が16度というとても甘い果肉を持っていますし、肉質が非常に厚いので食べごたえもあります。
蓮台寺柿はこの先、品種をしっかり保存する必要がある事から、伊勢市天然記念物指定を受けている柿です。

最近は柿の木によじ登って柿を取る子供さん等も見かけなくなりましたが、昔は柿やびわなど、子どもたちにとって魅力あるおやつでした。
柿などの果物もおやつに登場しにくくなっていますが、こうした地域ごとの名産があるので、後世に伝えていきたいものです。

伊勢の温暖な気候を利用したおいしいミカン

伊勢といえば温暖で過ごしやすい地域ということでも知られています。
昔からミカンの産地としても知られているのですが、最近はで品種改良などが行われ、魅力ある新品種が作られています。

例えば、三重県の試験機関、紀南かんきつセンター、現在は紀南果樹研究室という所で作られた、崎久保早生とサマーフレッシュを交配した「みえ紀南1号」も魅力的な糖度です。
極早生ミカンということで平成20年に品種登録され、酸味が少なく9月上旬くらいになると糖度も増しておいしく頂ける品種ということです。

9月からおいしいミカンが頂けるということが消費者にとって嬉しい限りですが、このほかにも、越冬栽培ができるという、みえ紀南2号、みえ紀南4号等も育成が進んでいるので、これから楽しみになります。